寝つきが良くなった

減カフェイン生活をしてみることにした

本を読んでいたら、たまたま著者がカフェイン断ちをした経験が語られていた。いわく、カフェイン断ちを続けているうちに子どもの頃のようによく眠れるようになったという。慢性的な不眠というほどでもないけれどちょくちょく寝つきが悪くてベッドに入っても夜中まで眠れない…ということがあったため、軽い気持ちで減カフェイン生活を試してみることにした。

子どもの頃からずっと何気なく摂取している薬物(大きく言えば)なのにも関わらず、摂取したカフェインが体から抜けるまで12時間(!)かかるとか、チョコレートにもカフェインが含まれているということを恥ずかしながら今までまったく知らなかった。とりあえず、

  • できる限りカフェイン摂取を減らす
  • 摂取する場合は14時まで

という自分内ルールを作ってみた。ココアはカフェイン含有量は少ないらしいが別の興奮物質?のようなものがあるらしく、一度「カフェインはやめとくけどこれはOKやろ」と濃厚なココアを寝る前に作って飲んだらその夜はびっくりするぐらい寝れなかった。ということでココアやチョコレートもルールに含めることに。夜のおやつにチョコレートを食べにくいのは寂しい…。ホワイトチョコレートはカフェイン含有量が少なめのようなので、夜のチョコレート欲はホワイトチョコレートで代替するのがいいかもしれない。

正確にはうろ覚えながらたぶん1ヶ月ほど実践した結果、ベッドに入ったのに寝付けなくてつらいという日がなくなった。一般的に睡眠の改善法としてよく見かけるのは日中に太陽光を浴びるとかスマホを寝る直前に見ないようにするといったことで、カフェイン断ちが紹介されているのは見たことがなかった。夕方ぐらいまでなら睡眠に影響するとは思っていなかったので、(あくまで私個人の体質の場合)他の方法よりも大きく結果が出たことに驚いている。なんなら今まで寝つきが悪い日があることが当たり前だったせいで今の状況に慣れないぐらいだ。寝つきが悪い日があるのがメンタルの繊細さとかではなく単に体に入れた化学物質のせいだったのかもしれないと思うと、なんだか複雑な気持ちではあるけど…。

私の場合、もともと自宅にはデカフェティーバッグや元々カフェインのないルイボスティーなどしか置いておらず(平日は夜しか飲むタイミングがないので)、出勤日のみ紅茶を3〜5杯ぐらい飲む生活だった。カフェインをあまり摂らない週末はだるさを感じることが多かったのだけど、あのだるさはもしやドラッグの離脱症状の弱いバージョンみたいなものだったのだろうか…?カフェインを減らしたからなのか、それによって睡眠が改善にしたからなのか、理由はよく分からないけどなんにせよ以前に比べると謎のだるさはだいぶマシになった。

ちなみに、読んだ本によるとコーヒーやお茶が健康に悪影響だという証拠はなく、むしろ定期的にカフェインを摂っていると罹患する確率が下がる病気は複数あるそうだ。ただそれはカフェインというより酸化防止効果のおかげで、デカフェでも同程度の恩恵があるのではないかと言われているらしいとのこと。

デメリット

  • 初めて数日間は体が慣れていないせいか日中ものすごく眠かった。特に強い集中力を要する仕事をしている人などは辛いかもしれない。
  • 外で飲み物を買おうとすると選択肢に乏しい。私は元々お酒をほとんど飲まないのだけど、多くのお店でノンアルコールかつノンカフェインで甘くもない飲み物の選択肢は存在しない。とはいえ甘い飲み物をいつも飲みたいわけではないしヘルシーでもなさそうなので、これは結構困る。デカフェハーブティーといった選択肢が増えてくれると嬉しい。日常的に飲酒する人は減っているはずなので、そろそろソフトドリンクのラインナップを増やしてもいいはずだ。
  • 別に味が嫌いでやめたわけではないので飲みたいときはある。紅茶やコーヒーではなくデカフェの緑茶って聞いたことがない気がするのだけど、あるのかな?あったら家に欲しい。

意識を揺さぶる植物

このたび減カフェイン生活のきっかけになった本はこちら。

意識をゆさぶる植物 マイケル・ポーラン(著/文) - 亜紀書房 | 版元ドットコム

タイトルの通りノンフィクションで健康本ではないので、まさか生活に影響するとは思ってなかった。ただ著者は完全なカフェインゼロ生活を継続するのはやはり難しく、今は多少カフェインを摂っているよう。カフェイン飲料の登場によって社会が劇的に変化した可能性についての考察など、機知に富んでいて面白かったのでおすすめ。