【映画】第14回ムビリオ/ニュージーズ

ビブリオバトルのルールで映画を紹介しあうイベント「ムビリオバトル大阪」を主催している。

moviliobattleosaka.wixsite.com

先月無事14回目を終えることが出来たので、備忘としてブログにも書いておこうと思う。今回は参加者の人数こそ少なめだったものの、参加者全員発表という濃い回になった。皆さまいつもありがとうございます。

発表作品はこちら↓

テーマ「レトロ」

  1. ナイトクローラー
  2. メトロポリス
  3. スタートレックIV 故郷への長い道
  4. ニュージー
  5. (悪魔の往く街)

※「悪魔の往く街」はTwitterの技術的な問題で発表できずリスナー参加になってしまった方が発表予定だった作品です。

今回私が紹介したのはこちら。

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ニュージー

1992年の映画で、舞台は1899年のニューヨーク。当時実際に起こった出来事を脚色し、仕入れた新聞を街角で売る仕事で生計を立てる子どもたち(通称「ニュージーズ」)が、新聞社に仕入れ価格を一方的に値上げされたことに抗議するためストライキを企てる様子をミュージカルで描いている。

監督は「ハイスクール・ミュージカル」を手掛けるケニー・オルテガ、楽曲担当は「美女と野獣」「アラジン」などで数々の名曲を送り出したアラン・メンケン、主演は10代の頃の若かりしクリスチャン・ベールと間違いなさそうな布陣なのに、なぜ私はつい最近までこの映画の存在すら知らなかったのか?と思っていたのだが、ディズニー+でたまたま見つけて視聴した後に調べたことには、どうやら公開時はコケたようだ…。*1話運びなど難がないわけではないが、子どもたちが団結して権力者に立ち向かうワクワク感、楽曲の良さ、タップや宙返りなどを織り交ぜた力強い乱舞、じゅうぶん欠点を補うだけの魅力があると思います。時代設定が古い映画って、それだけで絵面が楽しいし。ほんの小さい子どもの頃に見てたら「ニュージーズになりたかった」とどうしようもないことを言ってオイオイ泣いたかもしれない。

主演のクリスチャン・ベールストライキのリーダーをつとめる猪突猛進な孤児の少年をいきいきと演じており、めちゃくちゃ歌が上手いわけではないけど、集団で寝起きしているニュージーズが起きだしてくる最初のシーンで顔が映った瞬間にこの子が主役に違いないと観客全員に理解させる輝きがある。もちろん他の子どもたちも個性的でそれぞれに可愛らしいしかっこいい。ディズニーのファミリー向け映画なのであまりどぎついシーンもなくハッピーエンドで終わるので、楽しい映画が見たいときにおすすめ。

ただ、実際は女の子のニュージーズも少数ながらいたらしいのに劇中では少年ばかりになっているあたりはさすがに30年前の映画やなという気も。一応主人公ジャックの相棒になる少年デイヴィッドのお姉さんがヒロインなのだけど、最後にキスシーンを入れたかったので登場させました感が強く、どうしても女の子とキスさせたいのならデイヴィッドの役どころを女の子にした方がスッキリしたと思う。現代に作るならそうなったのではないかな。

ちなみに2012年にはブロードウェイの舞台ミュージカルになっており、そちらはコケずに人気の演目として日本でも翻訳されて上演されたりしている模様。海外のディズニー+では舞台版のニュージーズも見られるようなのだが、日本からは見られなくてものすごく残念。最悪日本語字幕なしでも頑張って観るので、ぜひ早急に追加してほしい…!

*1:ムビリオバトルのときに「ラジー賞総ナメ」と言ってしまいましたが、あとで確認したら複数の部門でノミネートはされてるものの受賞はしていませんでした。すみません