【映画】ゲット・バックIMAX版

ザ・ビートルズ GET BACK:ルーフトップ・コンサート」を見てきた。

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入場特典の厚紙ミニポスターとステッカー、同日に見た「シラノ」(これも良かった)のパンフレットを添えて

ディズニープラスで配信されているゲット・バックのドキュメンタリーはめちゃ長くて8時間ぐらいあるのだけど、これをIMAX向けにバンド結成から撮影時までの経緯をまとめた映像とルーフトップ・コンサート+αぐらいに切り詰めて65分にしてある。上映が始まった当初は「まあ家で見れるからいいか」とスルーしていたものの、最初の上映期間が終わったときにほんのり後悔している自分に気づき、上映再開のタイミングでいそいそと見てきた。興行側の術中にはまっている気がするな…。お客さんの年齢層はもっと高いかと思っていたけど、私が見た回では老若男女まんべんなく来ているようだった。

やはり家のテレビで見るのとは迫力が違って、行った甲斐があったと思う。画面がでかくて綺麗なので、ジョンが履いている灰色のスニーカーが実際には灰色というより白いスニーカーがひたすら薄汚れているらしいことにも気づけた(別に知りたくなかったけど…)。音響ももちろん家とは段違いに臨場感があり、ベース音は単に音が聞こえるだけでなく振動をズンズン感じる。途中で「寝ていたところを起こされた」とぷりぷりしている三角メガネのご婦人が出てくるけど(あまりに「保守的なおばさん」のステレオタイプそのままみたいな人なので仕込みの役者かと思った)、IMAXの音響でベースのズンズンを体感すると、これは興味がない人にとってはクソうるさかったやろうな…と納得。

この人以外にも、画面を区切ってビートルズ以外の通りがかりの人たちも映るのが楽しいところ。演奏の音に立ち止まった街中の人たちは概ね好意的で、ホワイトカラーっぽい服装のおじさんたちも結構褒めてるのが意外で面白かった。とにかく一般の人たちもめちゃくちゃ服装が可愛く、期せずして60年代ロンドンのリアルなレトロファッションを高画質で見られるのも個人的には高得点(しかし、その中でも真っ赤なシャツ+ド黄緑のズボン+黒い毛皮のコートというジョージの足し算オシャレはやっぱり目を引く)。無許可で勝手に爆音を出しているため止めるよう指示しに警官が来て、いつ止めさせられるかハラハラする攻防シーンも楽しい。アンプを切られても迷わずスイッチを入れ直して何事もなかったかのように演奏を続けるジョージ、ロッカーって感じである。

ただ歌のシーンは字幕がないので、事前に聞き込んで歌詞を把握しておいたほうが更に楽しめたかも。まだ少し上映期間があるので、気になっている方がいらしたらおすすめ。